積水ハウス(1928)

銘柄情報

当サイトに掲載されている投資に関する見解は、個人の主観・感想を元に作成したものであり、特定の銘柄・金融商品の勧誘や上昇・下降を予想/示唆するものでもありません。また、運用成果や投資収益を保証するものではありません。最終的な投資の意思決定はご自身の責任と判断でお願いします

※本記事は2024年1月期1Q決算発表時点の情報を元に作成してます

はじめに

結論

当サイト独断判定Aー(前向きに組み入れを検討)

配当水準 : A
利回り4%台(執筆時点)。過去10年連続増配中。配当性向は40%台で無理の無い水準。方針は配当性向ベース(平均40%以上)だが、下限金額を現状金額近辺に設定しているため大きな減配のリスクは低い

財務指標 : B+
売上は過去10年で右肩上がりに増加。営業利益率は直近9%弱で業界平均以上で、自己資本比率も50%台と比較的良好。営業キャッシュフローは過去10年プラスで現金資産はそこそこあり。

事業内容 : B+
地政学的リスク若年層への依存度はほぼ無しアメリカ事業が2割弱あり景気敏感性も高いため、今後欧米の景気が悪くなった場合のインパクトはそこそこあり

配当水準


  • 配当利回り:4.1% (24年1月期予想)※執筆時点の株価ベース

日本株で高配当と言われる水準の3%を大きく上回っていますので文句なく合格点です。

  • 配当性向:40.0%(24年1月期予想)
  • 配当金(絶対額): 直近10年連続増配中(減配無し)

配当金は2014年以降10年間で43円から110円まで連続増配中です。

配当方針は配当性向ベース(平均40%以上)の方針で、下限を2022年実績の110円としています。

配当方針は配当性向ベースですが、配当性向は40%台で無理の無い水準であり、下限金額がほぼ現状配当金額となっているため、今後も大きな減配なく安定した配当を十分期待できるでしょう。

財務指標


  • 売上 : 過去10年右肩上がりに増加

2014年からの10年間で約1.8兆円から約2.9兆億円までほぼ右肩上がりに増加しています。

  • 営業利益率:8.93%(23年1月期実績)

2014年からの10年間は7%台~9%台の間で推移しています。

建設業の平均が5%前後と言われていますので業界平均からすると比較的良好な数値でしょう。

  • 自己資本比率:54.3%(23年1月期実績)

50%を越えた比較的良好な自己資本比率となっており、今後金利が上昇しても、それによる倒産や減益・減配のリスクは低いでしょう。

  • フリーキャッシュフロー:直近10年でマイナス4回
  • 現金資産:直近配当の約5年分(22年12月期実績)

ここ10年でフリーキャッシュフローがマイナスが4回ありますが、営業キャッシュフローは全てプラスになっています。

現金は2022年時点で約3327億円の残高があり、これは直近配当実績の約5年分と十分ではありませんがそこそこの金額となっております。

営業キャッシュフローはプラスを10年以上キープしており現金残高もそこそこあるため景気悪化等で一時的に利益が減少した際も、しばらくは現金資産を取り崩して配当を維持することは可能でしょう。

事業内容


  • 海外事業比率:20.1%
  • 地政学的リスクがある国・地域での事業:中国(0.9%)

主な事業内容は各種住宅の企画・開発・販売となっています。

地政学リスクとしては、中国事業がありホームページにも関係会社が2社記載されていますが、事業比率は1%弱と非常に低く、会社としても中国事業は縮小する方針と見られるため地政学的リスクはほぼ無いと考えて良いでしょう。

ただし、米国での事業は17%程度ありますので、今後欧米の景気が悪くなった場合のインパクトは大きいと考えます。

  • 若年層依存度:なし

各種住宅の企画・開発・販売が主な事業であり、若年層に偏ったビジネスではないため、今後の少子高齢化進行に伴う売上への影響は少ないと考えられます。

  • 景気敏感性:高い

業種分類としては景気敏感性は中程度の「建設業」に該当しますが、ベータ値は執筆時点で「0.97」であり景気敏感性は高いと考えます。そのため、今後欧米の景気が悪化した場合の影響は大きいと想定します。

まとめ

「配当水準」は良好で「財務指標」も問題はありません。

「事業内容」がアメリカ事業がそこそこあり、景気敏感性も高いためアメリカの景気が悪化した際の減益・減配のリスクには若干注意が必要です。

欧米の景気悪化リスクには若干注意が必要ですが基本的に問題はなく、よほどのことがない限り今後も安定した高配当を維持することが期待できるでしょう。

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