決算サマリ
2023年7月31日に日本空調サービス (4658)が2024年3月期1Q(4~6月)の決算を発表しました。ポイントは以下の通りです。
- 売上は、会社通期予想の範囲内(計画通り進捗)
- 利益は、会社通期予想を若干下回るペースで進捗
- 通期計画・配当予想は変更無し
この結果を踏まえて、当サイトの判定は「Aー」(前向きに組み入れを検討)で変更ありません。引き続き高配当銘柄として安定した配当が期待できるでしょう。
以下、それぞれ細かく見ていきます。
売上は会社通期予想の範囲内
売上は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約20%となっています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 56,000 | 11,043 | 19.7% |
営業利益 | 3,000 | 159 | 5.3% |
経常利益 | 3,100 | 257 | 8.3% |
純利益 | 2,000 | 87 | 4.4% |
過去4年間の1Q売上の通期に対する割合は、下記のように概ね20%前後となっており、今期もこの割合で推移すると考えると、概ね会社計画通りの進捗と考えて良いでしょう。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2020年3月期 | 売上 | 10,759 | 23,521 | 34,874 | 49,675 |
年間比率 | 21.7% | 47.3% | 70.2% | 100.0% | |
2021年3月期 | 売上 | 10,252 | 21,755 | 34,214 | 49,152 |
年間比率 | 20.9% | 44.3% | 69.6% | 100.0% | |
2022年3月期 | 売上 | 10,128 | 21,622 | 34,154 | 49,886 |
年間比率 | 20.3% | 43.3% | 68.5% | 100.0% | |
2023年3月期 | 売上 | 10,420 | 21,874 | 35,221 | 52,886 |
年間比率 | 19.7% | 41.4% | 66.6% | 100.0% | |
2024年3月期 | 売上 | 11,043 | – | – | 56,000※ |
年間比率 | 19.7% | – | – | 100.0% |
利益は会社通期予想を若干下回るペースで進捗
営業利益は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約5%となっています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 56,000 | 11,043 | 19.7% |
営業利益 | 3,000 | 159 | 5.3% |
経常利益 | 3,100 | 257 | 8.3% |
純利益 | 2,000 | 87 | 4.4% |
過去4年間の1Q売上の通期に対する割合は、下記のようにばらつきがありますが、今期の約5%という進捗率は下から2番目の数値であり、決して順調とは言えず会社計画を若干下回るペースと思われます。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2020年3月期 | 営業利益 | 557 | 1,624 | 2,104 | 3,105 |
年間比率 | 17.9% | 52.3% | 67.8% | 100.0% | |
2021年3月期 | 営業利益 | 278 | 1,048 | 1,942 | 3,007 |
年間比率 | 9.2% | 34.9% | 64.6% | 100.0% | |
2022年3月期 | 営業利益 | 219 | 913 | 1,609 | 2,617 |
年間比率 | 8.4% | 34.9% | 61.5% | 100.0% | |
2023年3月期 | 営業利益 | 106 | 673 | 1,465 | 2,847 |
年間比率 | 3.7% | 23.6% | 51.5% | 100.0% | |
2024年3月期 | 営業利益 | 159 | – | – | 3,000※ |
年間比率 | 5.3% | – | – | 100.0% |
通期計画・配当予想は変更無し
以上のように、利益は若干計画を下回る進捗率となっていますが通期計画・配当予想は変えていません。
これは、利益の進捗自体そこまで悪い数値ではなく昨年1Qよりは良い数値であることと、そもそも例年下期に売上が集中する傾向があるため、1Qの割合が低く通期への影響を判断するのは現時点で難しいからと思われます。
まとめ
1Q時点で売上は概ね会社計画通りで進捗していますが、営業利益は若干会社計画を下回るペースで進捗している結果となりました。
しかしながら、下期偏重の傾向もあるため現時点で通期の業績について判断するのはまだ早いでしょう。
ただ、2Q以降も進捗が悪い場合は下方修正の可能性も出てきますので、その場合は配当方針が配当性向ベースのため減配リスクにも注意が必要です。
より詳細な銘柄情報については、以下記事も併せて参照ください。
これから国内高配当株投資を始める方へ
高配当株式投資は、財務体質がしっかりした安定配当が期待できる企業への分散投資が重要です。分散を十分に効かせるためには最低でも数十社に分散させることが望ましいです。
そこで問題になってくるのが、「単元株数」です。
株式は、各銘柄ごとに100株/口等の売買の最低限の単元株数が決まっています。そのため、1回取引するたびに、最低でもこの単元株数分の株式を購入する必要があります。例えば、1株1000円で単元株数が100の株式であれば、1回の取引で最低でも1000円x100=10万円分購入する必要があります。
そのため、分散のため数十社分の株式を購入するとなると、1回で最低でも数百万円ぐらい必要になってきます。これでは、資産がまだそれほど多くない場合は心理的に購入を躊躇してしまいますし、時間を分散して何回かに分けて投資することも難しいでしょう。
そこで、おすすめなのがこの単元株数に満たなくても1株から購入できる単元未満株取引です。執筆時点でこの単元未満株取引に対応している国内ネット証券は「SBI証券」、「マネックス証券」、「楽天証券」、「auカブコム証券」の4社になります。
なかでも「SBI証券」、「マネックス証券」は買付時の手数料/スプレッドが「無料」のため特におすすめです。※売却時は一定の手数料が発生します