【24/1Q決算】ケル

決算情報

当サイトに掲載されている投資に関する見解は、個人の主観・感想を元に作成したものであり、特定の銘柄・金融商品の勧誘や上昇・下降を予想/示唆するものでもありません。また、運用成果や投資収益を保証するものではありません。最終的な投資の意思決定はご自身の責任と判断でお願いします

決算サマリ

2023年8月7日にケル(6919)が2024年3月期1Q(4~6月)の決算を発表しました。ポイントは以下の通りです。

  • 売上は、会社通期予想の範囲内(計画通り進捗)
  • 営業利益は、会社通期予想を下回るペースで進捗
  • 経常利益/純利益は、円安進行による為替差益で営業利益の落ち込みをカバー
  • 通期計画・配当予想は変更無し

この結果を踏まえて、当サイトの判定は「Aー」(前向きに組み入れを検討)で変更ありません。引き続き高配当銘柄として安定した配当が期待できるでしょう。

以下、それぞれ細かく見ていきます。

売上は会社通期予想の範囲内

売上は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約24%となっています。

2024年 通期予想2024年1Q進捗率
(百万円)(百万円)
売上14,0003,32123.7%
営業利益2,00036918.5%
経常利益2,02049724.6%
純利益1,36034125.1%

過去4年間の1Q売上の通期に対する割合も、下記のように概ね24%前後となっており、今期もこの割合で推移すると考えると、概ね会社計画通りの進捗と考えて良いでしょう。

1Q2Q3Q通期
2020年3月期売上2,5375,2097,86310,591
年間比率24.0%49.2%74.2%100.0%
2021年3月期売上2,5104,7667,38410,163
年間比率24.7%46.9%72.7%100.0%
2022年3月期売上3,0956,1559,46112,793
年間比率24.2%48.1%74.0%100.0%
2023年3月期売上3,4336,98410,85614,500
年間比率23.7%48.2%74.9%100.0%
2024年3月期売上3,32114,000
年間比率23.7%100.0%
※会社予想

営業利益は会社通期予想を下回るペースで進捗

下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は、営業利益は18.5%となっています。

2024年 通期予想2024年1Q進捗率
(百万円)(百万円)
売上14,0003,32123.7%
営業利益2,00036918.5%
経常利益2,02049724.6%
純利益1,36034125.1%

過去4年間の1Q営業利益の通期に対する割合は、下記のように2020年を除けば概ね20%~27%となっており、それと比較すると今期の18.5%という進捗率は、各四半期の割合が例年と同様であると仮定すると会社計画を下回るペースと考えて良いでしょう。

1Q2Q3Q通期
2020年3月期営業利益1514356581,026
年間比率14.7%42.4%64.1%100.0%
2021年3月期営業利益269429625988
年間比率27.2%43.4%63.3%100.0%
2022年3月期営業利益4189571,4712,114
年間比率19.8%45.3%69.6%100.0%
2023年3月期営業利益5811,2871,9202,400
年間比率24.2%53.6%80.0%100.0%
2024年3月期営業利益3692,000
年間比率18.5%100.0%
※会社予想

営業利益率をみても、下記のように過去4年間で2番目に悪かった2021年と同等の水準に低下していることがわかります。

1Q2Q3Q通期
2020年3月期営業利益率6.0%8.4%8.4%9.7%
2021年3月期営業利益率10.7%9.0%8.5%9.7%
2022年3月期営業利益率13.5%15.5%15.5%16.5%
2023年3月期営業利益率16.9%18.4%17.7%16.6%
2024年3月期営業利益率11.1%14.3%
※会社予想

この理由は今回の決算短信からは確認できませんでしたが、下記前期の通期決算説明書の今期業績予想ページに記載のある「上昇した原材料価格の反映、急激な円安の緩和、エネルギーコストの上昇」が関係していると思われます。

出典:ケル株式会社 「第61期 2023年3月期決算説明資料」

このうち円安の緩和は想定レートが125円/ドルであり、1Q期間中の実際のレートはそれよりも円安水準で推移しておりむしろ良化要因となるため除外するとして、残る「上昇した原材料価格」と「エネルギーコストの上昇」が主な要因と思われます。

これらのコストアップを価格にうまく転嫁できるかが、今後の鍵となってくると思われます。

経常利益/純利益は為替差益で営業利益の落ち込みをカバー

経常利益/純利益は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約25%となっており、営業利益とは異なり概ね会社通期計画通りの進捗となっています。

2024年 通期予想2024年1Q進捗率
(百万円)(百万円)
売上14,0003,32123.7%
営業利益2,00036918.5%
経常利益2,02049724.6%
純利益1,36034125.1%

この理由は、「円安による外貨建債権債務の評価替え等による為替差益」としています。

結果的に、営業利益の未達を経常利益でカバーした形となっていますが、2Q以降もこの為替差益を期待できるかは定かではなく、通期計画の達成の鍵はやはり営業利益率の回復次第と考えます。

通期計画・配当予想は変更無し

以上のように、営業利益が計画と比べて低い結果となりましたが、通期計画・配当予想は変えていません

為替差益により営業利益の落ち込みを少なくとも1Qについてはカバーできたことと、まだ1Qであり2Q以降に営業利益率の向上の余地があると判断しているのではと思われます。

まとめ

1Q時点では営業利益が会社計画を下回るペースとなっており、通期計画の達成が危ぶまれる状況です。

しかしながら、少なくとも1Q利益については為替差益により営業利益の落ち込みをカバーできており、通期計画を達成できるかは2Q以降に営業利益率を向上できるかがポイントとなるでしょう。

仮に2Q以降も利益の進捗が悪く下方修正となった場合は、配当方針が配当性向ベースのため減配も考えられます

ただ、現時点で5%前後の非常に高い配当利回りのため多少減配しても高配当株の平均水準を下回る可能性は低く、高配当株投資に適した銘柄であることに変わりはないでしょう。

より詳細な銘柄情報については、以下記事も併せて参照ください。

これから国内高配当株投資を始める方へ

高配当株式投資は、財務体質がしっかりした安定配当が期待できる企業への分散投資が重要です。分散を十分に効かせるためには最低でも数十社に分散させることが望ましいです。

そこで問題になってくるのが、「単元株数」です。

株式は、各銘柄ごとに100株/口等の売買の最低限の単元株数が決まっています。そのため、1回取引するたびに、最低でもこの単元株数分の株式を購入する必要があります。例えば、1株1000円で単元株数が100の株式であれば、1回の取引で最低でも1000円x100=10万円分購入する必要があります。

そのため、分散のため数十社分の株式を購入するとなると、1回で最低でも数百万円ぐらい必要になってきます。これでは、資産がまだそれほど多くない場合は心理的に購入を躊躇してしまいますし、時間を分散して何回かに分けて投資することも難しいでしょう。

そこで、おすすめなのがこの単元株数に満たなくても1株から購入できる単元未満株取引です。執筆時点でこの単元未満株取引に対応している国内ネット証券は「SBI証券」、「マネックス証券」、「楽天証券」、「auカブコム証券」の4社になります。

なかでも「SBI証券」、「マネックス証券」は買付時の手数料/スプレッドが「無料」のため特におすすめです。※売却時は一定の手数料が発生します

当サイトのコンテンツや情報において、可能な限り正確な情報を提供するよう努めておりますが、 必ずしもその内容の正確性および完全性を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害について、一切責任を負うものではございませんのであらかじめご了承ください。

タイトルとURLをコピーしました