決算サマリ
2023年8月2日に、日本ライフライン(7575)が2024年3月期1Q(4~6月)の決算を発表しました。ポイントは以下の通りです。
- 売上は、会社通期予想の範囲内(計画通り進捗)
- 利益は、会社通期予想を上回るペースで進捗
- 通期計画・配当予想は変更無し
この結果を踏まえて、当サイトの判定は「Aー」(前向きに組み入れを検討)で変更ありません。引き続き高配当銘柄として安定した配当が期待できるでしょう。
以下、それぞれ細かく見ていきます。
売上は会社通期予想の範囲内
売上は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約27%となっています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 48,807 | 12,954 | 26.5% |
営業利益 | 9,763 | 3,176 | 32.5% |
経常利益 | 9,531 | 3,244 | 34.0% |
純利益 | 6,854 | 2,330 | 34.0% |
過去4年間の1Q売上の通期に対する割合も、下記のように概ね25%程度となっており、今期もこの割合で推移すると考えると、概ね会社計画通りの進捗と考えて良いでしょう。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2020年3月期 | 売上 | 11,785 | 24,173 | 38,017 | 51,761 |
年間比率 | 22.8% | 46.7% | 73.4% | 100.0% | |
2021年3月期 | 売上 | 11,468 | 24,453 | 38,328 | 51,286 |
年間比率 | 22.4% | 47.7% | 74.7% | 100.0% | |
2022年3月期 | 売上 | 12,612 | 25,130 | 39,009 | 51,469 |
年間比率 | 24.5% | 48.8% | 75.8% | 100.0% | |
2023年3月期 | 売上 | 12,969 | 25,489 | 38,498 | 51,750 |
年間比率 | 25.1% | 49.3% | 74.4% | 100.0% | |
2024年3月期 | 売上 | 12,954 | – | – | 48,807※ |
年間比率 | 26.5% | – | – | 100.0% |
利益は会社通期予想を上回るペースで進捗
各利益は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は35%前後となっており通期計画の三分の一程度を既に達成している状況です。
これにより、営業利益率も前年同期の20.9%から24.5%に増加しています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 48,807 | 12,954 | 26.5% |
営業利益 | 9,763 | 3,176 | 32.5% |
経常利益 | 9,531 | 3,244 | 34.0% |
純利益 | 6,854 | 2,330 | 34.0% |
この理由は、「自社製品の売上増、在庫の廃棄損・評価損の減少」としています。
特に、下記決算補足資料に記載されていますように、売上高の内訳でBaylis社製品が大きく減少(▲914M)した一方、EP/アブレーションを中心とした自社製品が大きく増加したため利益率が改善したことが大きく寄与したようです。
通期計画・配当予想は変更無し
各利益は大きく増加しており、経常利益/純利益は1Qで年間計画の三分の一程度を達成している状況ですが、会社としては通期計画・配当予想は変えていません。
これは、売上は会社予想通りの進捗率であることと、まだ1Qであり現時点では通期の業績への影響を判断できないためと思われます。
しかし、為替のような一時的な増益ではなく継続的な増益が期待できる結果であり、今後2Q以降もこのまま順調であれば、どこかのタイミングで上方修正してくる可能性は十分あるでしょう。
ただ、その場合でも、配当方針は配当性向ベースではなく金額ベースと想定されますので配当予想はおそらく変更しないものと思われます。
まとめ
売上の進捗は順調であり、利益は自社製品の販売比率向上により通期予想を上回るペースで進捗していることが1Qの結果から確認できました。
通期の業績について判断するのは早いですが、インフレや円安も進む中でも利益率を順調に伸ばしていることが確認できたのは安心材料であり、基本的には今後も安定した高配当が期待できる結果と言えるでしょう。
より詳細な銘柄情報については、以下記事も併せて参照ください。
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