決算サマリ
2023年7月14日に、ありがとうサービス(3177)が2024年2月期1Q(3~5月)の決算を発表しました。ポイントは以下の通りです。
- 売上は、会社通期予想の範囲内(計画通り進捗)
- 利益は、会社通期予想を上回るペースで進捗
- 通期計画・配当予想は変更無し
この結果を踏まえて、当サイトの判定は「Aー」(前向きに組み入れを検討)で変更ありません。引き続き高配当銘柄として安定した配当が期待できるでしょう。
以下、それぞれ細かく見ていきます。
売上は会社通期予想の範囲内
売上は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約26%となっています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 9,220 | 2,390 | 25.9% |
営業利益 | 620 | 228 | 36.8% |
経常利益 | 715 | 269 | 37.6% |
純利益 | 310 | 174 | 56.1% |
過去4年間の1Q売上の通期に対する割合も、下記のように概ね25%前後となっており、今期もこの割合で推移すると考えると、概ね会社計画通りの進捗と考えて良いでしょう。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2020年2月期 | 売上 | 2,152 | 4,198 | 6,143 | 8,311 |
年間比率 | 25.9% | 50.5% | 73.9% | 100.0% | |
2021年2月期 | 売上 | 1,988 | 4,075 | 6,125 | 8,453 |
年間比率 | 23.5% | 48.2% | 72.5% | 100.0% | |
2022年2月期 | 売上 | 2,228 | 4,370 | 6,495 | 8,836 |
年間比率 | 25.2% | 49.5% | 73.5% | 100.0% | |
2023年2月期 | 売上 | 2,269 | 4,492 | 6,713 | 9,185 |
年間比率 | 24.7% | 48.9% | 73.1% | 100.0% | |
2024年2月期 | 売上 | 2,390 | – | – | 9,220※ |
年間比率 | 25.9% | – | – | 100.0% |
利益は、会社通期予想を上回るペースで進捗
営業利益/経常利益は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約37%となっており、純利益に至っては約56%と通期計画の半分以上を既に達成している状況です。
これにより、営業利益率も前年同期の8.5%から9.5%に増加しています。
2024年 通期予想 | 2024年1Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 9,220 | 2,390 | 25.9% |
営業利益 | 620 | 228 | 36.8% |
経常利益 | 715 | 269 | 37.6% |
純利益 | 310 | 174 | 56.1% |
この理由は、明確な記載がみつからず不明ですが、下記のように着実な人材育成による店舗運営の効率の向上や、店舗の魅力アップによる利益率の高い商品の販売比率が高まった結果かもしれません。
また、経常利益/純利益については、下記に記載あるように行政からの補助金による収益の影響もあると思われます。
通期計画・配当予想は変更無し
営業利益/経常利益は大幅に増加しており、純利益は1Qで年間計画の半分以上を達成している状況ですが、会社としては通期計画・配当予想は変えていません。
これは、売上は会社予想通りの進捗率であることと、まだ1Qであり現時点では通期の業績への影響を判断できないためと思われます。
ただ、今後2Q以降もこのまま順調であれば、どこかのタイミングで上方修正してくる可能性は十分あるでしょう。
その場合でも、配当方針は配当性向ベースではなく金額ベースと想定されますので配当予想はおそらく変更しないものと思われます。
まとめ
海外を中心にインフレが進行し円安も進む中でも、営業利益率を落とさずにむしろ増加していることが1Qの結果から確認できました。
配当予想の上方修正はあまり期待できないかもしれませんが、今回の決算により少なくとも減配のリスクはかなり下がったと言えますので、今後も安定した高配当が期待できる結果と言えるでしょう。
より詳細な銘柄情報については、以下記事も併せて参照ください。
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