決算サマリ
2023年8月10日にCDS(2169)が2023年12月期2Q(1~6月)の決算を発表しました。ポイントは以下の通りです。
- 売上・利益は、例年を下回るペースも会社想定範囲内
- 通期計画・配当予想は変更無し
この結果を踏まえて、当サイトの判定は「Aー」(前向きに組み入れを検討)で変更ありません。引き続き高配当銘柄として安定した配当が期待できるでしょう。
以下、それぞれ細かく見ていきます。
売上・利益は例年を下回るペースも会社想定範囲内
売上・各利益は、下記表のように通期の会社予想に対する進捗率は約49%となっています。
2023年 通期予想 | 2023年2Q | 進捗率 | |
(百万円) | (百万円) | % | |
売上 | 10,147 | 4,953 | 48.8% |
営業利益 | 1,621 | 787 | 48.6% |
経常利益 | 1,617 | 788 | 48.7% |
純利益 | 1,091 | 529 | 48.5% |
過去4年間の2Q累計売上の通期に対する割合は下記のように、2021年を除き概ね53%前後となっており、今期の約49%という進捗率は例年を下回るペースと考えます。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2019年12月期 | 売上 | 3,383 | 5,695 | 8,101 | 10,665 |
年間比率 | 31.7% | 53.4% | 76.0% | 100.0% | |
2020年12月期 | 売上 | 2,262 | 4,140 | 5,932 | 7,900 |
年間比率 | 28.6% | 52.4% | 75.1% | 100.0% | |
2021年12月期 | 売上 | 1,985 | 3,693 | 5,666 | 8,371 |
年間比率 | 23.7% | 44.1% | 67.7% | 100.0% | |
2022年12月期 | 売上 | 2,744 | 5,156 | 7,292 | 9,658 |
年間比率 | 28.4% | 53.4% | 75.5% | 100.0% | |
2023年12月期 | 売上 | 2,687 | 4,953 | – | 10,147※ |
年間比率 | 26.5% | 48.8% | – | 100.0% |
過去4年間の2Q累計営業利益の通期に対する割合は下記のようになっています。今期の約49%という進捗率は、過去4年間で3番目程度の水準であり直近の2022年との差も大きく、こちらも例年を下回るペースと考えて良いでしょう。
1Q | 2Q | 3Q | 通期 | ||
2019年12月期 | 営業利益 | 440 | 740 | 1,144 | 1,559 |
年間比率 | 28.2% | 47.5% | 73.4% | 100.0% | |
2020年12月期 | 営業利益 | 320 | 490 | 520 | 752 |
年間比率 | 42.6% | 65.2% | 69.1% | 100.0% | |
2021年12月期 | 営業利益 | 229 | 341 | 593 | 1,045 |
年間比率 | 21.9% | 32.6% | 56.7% | 100.0% | |
2022年12月期 | 営業利益 | 580 | 914 | 1,234 | 1,550 |
年間比率 | 37.4% | 59.0% | 79.6% | 100.0% | |
2023年12月期 | 営業利益 | 487 | 787 | – | 1,621※ |
年間比率 | 30.0% | 48.6% | – | 100.0% |
これは、下記決算短信にありますように、エンジニアリング事業の不振が大きく影響していると思われます。
ただ、売上・利益ともに会社の上期予想は上回っており、会社計画としては上期の進捗ペースが遅いのは想定の範囲内ということになります。
通期計画・配当予想は変更無し
以上のように、売上・利益ともに計画と比べて低い結果となりましたが、通期計画・配当予想は変えていません。
過去と比較して低い進捗率ではありますが、会社の上期計画は上回っており想定の範囲内のためと思われます。
まとめ
2Q時点では、売上・利益の進捗は会社通期計画と比べて例年を下回るペースで進捗していることが確認できました。
しかしながら、上期計画は上回っているため会社としては想定の範囲内であり、下期に十分キャッチアップできると考えていると思われます。
通期計画を達成できるかどうかは、2Q以降に実際に例年以上のペースの進捗を出せるかが大きなポイントとなるでしょう。
ただ、通期計画を達成できなかったとしても、過去10年以上減配していないことを考えると減配リスクは低いでしょう。
より詳細な銘柄情報については、以下記事も併せて参照ください。
これから国内高配当株投資を始める方へ
高配当株式投資は、財務体質がしっかりした安定配当が期待できる企業への分散投資が重要です。分散を十分に効かせるためには最低でも数十社に分散させることが望ましいです。
そこで問題になってくるのが、「単元株数」です。
株式は、各銘柄ごとに100株/口等の売買の最低限の単元株数が決まっています。そのため、1回取引するたびに、最低でもこの単元株数分の株式を購入する必要があります。例えば、1株1000円で単元株数が100の株式であれば、1回の取引で最低でも1000円x100=10万円分購入する必要があります。
そのため、分散のため数十社分の株式を購入するとなると、1回で最低でも数百万円ぐらい必要になってきます。これでは、資産がまだそれほど多くない場合は心理的に購入を躊躇してしまいますし、時間を分散して何回かに分けて投資することも難しいでしょう。
そこで、おすすめなのがこの単元株数に満たなくても1株から購入できる単元未満株取引です。執筆時点でこの単元未満株取引に対応している国内ネット証券は「SBI証券」、「マネックス証券」、「楽天証券」、「auカブコム証券」の4社になります。
なかでも「SBI証券」、「マネックス証券」は買付時の手数料/スプレッドが「無料」のため特におすすめです。※売却時は一定の手数料が発生します